子供の家

児童養護施設
子供の家について

子供の家は児童福祉法第41条に基づく児童養護施設です。
東京都や特別区等からの委託によって、家庭にかわって子どもや若者が生活をしています。
児童福祉法の対象は原則18歳までとされていますが、子供の家では高校を卒業した後も引き続き入所を継続し、大学や専門学校、仕事に通う若者が増えています。
また、そだちのシェアステーションつぼみでは、清瀬市・東久留米市・豊島区の子どもショートステイ事業を担い、日本財団「第三の居場所事業」も運営しています。

運営理念

私たち子供の家は、かかわるすべての子どもの権利を確保し、最善の利益を追求するとともに、地域・社会から信頼される実践を重ねます。

子供の家の建物

  • 子供の家外観

    子供の家外観

  • 子供の家内観

    子供の家内観

  • グループホーム外観1

    グループホーム外観1

  • グループホーム内観1

    グループホーム内観1

  • グループホーム内観2

    グループホーム内観2

  • グループホーム外観2

    グループホーム外観2

スタッフの役割

理事長(1) 法人を代表し、3つの事業所を統括しています。
施設長(1) 施設を代表し、運営の指揮を担っています。
ケアスタッフ(75) 各ホームで、子どもたちの日々のケアと、食事づくりを含めた家事全般を担っています。また、子どもの自立支援や退所した後の相談・援助も行います。
事務(3) 金銭管理をはじめ、施設の事務を担っています。
家庭支援専門相談員(2) 子どもの家族や、児童相談所をはじめとする関係機関との連絡・調整をしています。
キャリアサポーター(1) 子どもや退所者等のキャリア形成を支援します。
心理士(3) 個別の時間をとって、プレイセラピーやカウンセリング、ライフストーリーワークなどを行っています。
自立支援コーディネーター(1) ケアスタッフと協働して子どもとともに将来の生活や進路を考え、退所後の相談・援助を含めてコーディネートします。
里親支援専門相談員(1) 児童相談所と連携して里親家庭を支援します。
栄養士(1) 毎日の食事献立をつくり、各ホームの調理をサポートしています。
看護師(2) 子どもの健康面のケアを行っています。
嘱託医師(2) 小児科医1名、児童精神科医1名が、子どもの健康維持や、より良いケアに向けて職員へ助言をしています。
スーパーバイザー(2) 職員がより良くまとまれるよう、研修や会議等での助言をしています。

第三者委員

  • 有働 浩子(うどう ひろこ)/清瀬市内社会福祉関係者
  • 我謝 美左子(がじゃ みさこ)/学識経験者
  • 佐野 みゆき(さの みゆき)/弁護士
  • 西田 由美子(にしだ ゆみこ)/子育て支援団体関係者
  • 永野 咲(ながの さき)/学識経験者

第三者評価

支援団体等

子供の家の歴史

1949年12月10日 子供の家 設立
1950年02月15日 養護施設認可を得る
1958年07月04日 社会福祉法人子供の家設立
1959年~1969年 女児専門に養育(幼児~中学生30名)
1970年07月27日 火災で施設の大半を焼失
1972年04月01日 三棟建設 40名定員となる
1973年04月01日 男児受入を開始し、男女施設となる。
1977年04月01日 各棟に調理場を設置 中舎制養護開始
1993年04月01日 養護施設新築 小舎制養護開始
2004年09月15日 第一分園開設
2005年07月01日 第二分園開設
2005年11月01日 清瀬市よりショートステイ事業の委託を受ける
2006年11月01日 東久留米市よりショートステイ事業の委託を受ける
2009年12月10日 子供の家 創立60周年
2016年04月01日 本園生活棟全面改築
2018年04月01日 豊島区よりショートスティ事業の委託を受ける
2018年11月01日 第三分園開設・総定員48人
2019年01月01日 第二分園移転
2019年10月06日 加藤望理事長退任 江川修己理事長就任
2019年12月10日 子供の家 創立70周年
2021年04月01日 第一分園移転・第四分園開設
2022年02月24日 そだちのシェアステーション・つぼみ 開設

子供の家の運営方針

  • 組織・施設運営

    • 法令や児童福祉のニーズに基づいて、業務の適正化および標準化を図る。
    • 施設の理念、方針、計画、基準を明確にし、全職員がこれを尊重する。
    • 施設運営の透明性を確保し、外部監査の活用等による客観的分析にもとづいて運営向上・改善を進める。
  • 権利擁護

    • 常に子どもの最善の利益を考慮し、子どもの意見を踏まえた養育・支援を行う。
    • 施設内外の研修等を通じて全職員が人権感覚を磨き、日常の支援を点検する。
    • 第三者委員の配置をはじめとする苦情解決システムの整備や『子どもの権利ノート』の活用等により、子どもが自らの権利を知り、意見を表明しやすい環境をつくる。
  • 生活支援

    • 子どもの安全・安心を第一義とし、暴力のない施設を実現する。
    • 常に清潔で快適な生活環境を整え、多職種の連携によって生活の質を高める。
    • 子どもと職員の信頼関係に基づいた養育を確立する。
  • 自立支援

    • 子どもの「強み」に着目し、育てるとともに、日々の生活の中で自己選択・自己決定を可能な限り尊重する。
    • 子どもの意向を充分に踏まえた自立支援計画書の策定により、子ども自身と職員が展望を共有する。
    • 家庭復帰が適当とされる場合を除き、高校卒業を最低限度として入所支援を継続する。また、高校卒業後も20歳までの措置延長および22歳年度末までの支援継続を積極的に活用する。
  • 退所後の相談・援助

    • 施設退所後の孤立の防止を第一義に、全ての退所者を対象に相談・援助の体制を整える。これについては、入所中から全児童に対して説明を行う。
    • 退所後援助計画書や援助記録、アフターケア実施状況一覧等を用いて、可能な限り退所者の生活状況の把握・可視化に努める。
    • 「アフターケア実施要項」にそって必要な相談・援助を実施する。これらはそれぞれのニーズにそって、必要な社会資源と退所者をつなぐことを第一義とする。
  • 家族支援

    • 家庭復帰が望めるか否かにかかわらず、子どもの安全が保てる限りにおいて家族との関係を最大限に尊重し、手紙や電話等の通信、面会、外出、一時帰宅、学校行事への参加等、交流の機会を確保する。
    • 家庭復帰に向けては家庭の養育環境の改善に向けた支援を他機関と連携して行い、措置事由再発のリスクへの対応をはじめ慎重な検討を行う。
    • 家族との関係について、子どもが適切な理解を得られるように必要な支援や説明を行う。交流が途絶えた場合も、その理由について子どもに責任がないことも含めて説明し、里親、週末里親の活用を含めて代替支援を検討する。
  • 地域・里親支援

    • 地域の行政・福祉・教育機関等との協働関係を構築し、地域の子育て支援ニーズを把握する。
    • 施設が地域・社会で担うべき役割を明確にし、全職員共有の下で実践する。
    • 里親・ファミリーホームに対して、施設が保有する情報・知見・ネットワークその他の資源を可能な限り提供する。
  • 人材育成

    • 職員個々の強みが活かされ、長く働き成長できる職場環境をつくる。
    • 個別の職員の目標や施設からの役割期待に沿って、施設内外の役割を担い、計画的に研修等へ参加する。
    • 各職員の職歴・職種・経験を活かしたOJTや学び合いの仕組みを整備する。
  • 機関等連携

    • 学校・児童相談所・子ども家庭支援センター等の関係機関とは適切に情報を共有し、児童支援に関わる協働関係を構築する。
    • 全国児童養護施設協議会や東京都社会福祉協議会児童部会をはじめとする業界関連組織の活動に積極的に関与・協力し、全体的な運営水準の向上に貢献する。
    • NPO法人をはじめ児童支援に関わる団体等との連携を深め、これらの発生・発展を支援する。
  • 社会啓発

    • 実習生やインターン、ボランティア等の積極的な受け入れを通じて、開かれた施設運営を行う。
    • 地域や関係機関(研究機関や報道機関を含む)からの問い合わせには、児童のプライバシー保護をはじめ必要な配慮を行った上で適正に応じる。
    • ホームページの活用、後援会の活動、各種学習会への積極的な参加等によって、社会的養護への理解を広める。

人材育成

個人目標シート

毎年、各職員の目標や力を入れて取り組みたいこと、施設内での役割、研修参加計画などを明確にするため、個人目標シートへの記入を行っています。記入した内容をもとに、チーフや施設長と今後の役割や期待について話し合い、希望する研修や必要と思われる研修の受講につなげています。

外部研修への派遣

全養協作成の「児童養護施設の研修体系」などを参考に、施設内外における研修実施・参加のあり方を整理し、職員の経験年数や希望、必要等に応じて外部への研修へ計画的に派遣しています。

<2016年に子供の家職員が参加した研修の一部>

子どもの虹情報研修センター研修、SBI施設職員研修、東京都児童相談センター研修、全国性教育児童養護施設サークル秋季セミナー、全国社会福祉協議会研修、全国児童養護施設長研究協議会、児童部会新任研修、児童部会中堅研修、全国児童養護問題研究会全国大会ほか

施設内研修

全体研修を年6回程度行うと共に、経験年数に応じた新人・中堅研修もそれぞれ実施しています。

<2021年に実施した全体研修一覧>

4月 「これからの社会的養育」早川悟司(子供の家)
5月 「子どもの養育とは」(子供の家内でのワールドカフェ)
6月 「自立支援について」高橋亜美(当法人ゆずりは)
9月 「施設における会議のあり方」永久理恵氏(キャリアコンサルタント)
10月 「社会的養護に必要なLGBTsの理解と支援」藤めぐみ氏(一般社団法人レインボーフォスタ―ケア代表理事)
11月 「性被害を受けた子どもへの支援」星野崇啓氏(さいたま子どものこころクリニック)
2月 「発達・愛着・トラウマに関する支援のあり方」中垣真通氏(子どもの虹情報研修センター)