ホームでの生活
居室は小学生以下は~2人の部屋、中学生以上は原則として個室でプライバシーが尊重されます。年齢に応じて、責任と自主性を持った生活が出来るように援助しています。食事、入浴などはホームごとに行い、少人数での生活をしています。食事はホーム職員が調理をし、子ども達も配膳などの手伝いを一緒にしてくれ、楽しく食卓を囲むように心がけています。日課はホームごとに、個々の子どもに合わせて決められています。起床、帰宅、就寝のながれは大まかなものはありますが、子どもそれぞれに必要なことや要望を考慮し、職員や子ども同士の話し合いによって決められています。食事のとり方や、テレビの見方などもその時の集団によって工夫されています。中学生の部活動の時間や、高校生のアルバイトの時間などについても話し合いをしながら約束を決めています。
遊び
園内には自然が多く、四季折々の木々や花が咲き誇っています。その中で子どもたちは、体・心・頭を使い走りまわったり、生き物を探したり、毎日楽しく遊んでいます。子どもたちのワイワイにぎやかな声が心地良くもあります。
家族との交流
それぞれの子どもや保護者の状況によって、交流の方法や頻度は異なります。長期休みの帰宅、休日の外出、児童相談所での面会などの方法があります。
学校
子どもたちは地域の小学校・中学校に通学しています。高校は都立高校や私立高校へ通学しています。大学や専門学校等への進学を希望し、奨学金等を受けながら通学をしている子どももいます。
いろいろな取り組み
施設内の取り組み
-
アートスクール
ボランティアの方と小学生以下の児童が一緒に、月1回絵画や工作を行います。季節によって七夕飾りやクリスマスツリー、正月遊びなどを行っています。
-
アーティストワークショップ
ボランティアの方々と一緒に半年間かけてオリジナルの舞台作品をつくり、年度末には施設内で発表会を行います。
-
ヨガ
インストラクターの方と子ども・職員が少人数のグループでヨガを行います。ゆっくりと身体を動かしながら、ストレスや緊張をやわらげていきます。
-
スポーツイベント
東京都の児童養護施設対抗ドッヂボール大会・サッカー大会・マラソン大会などに出場しています。本番に向けて施設内でも練習を重ねます。
-
習い事・塾
主に中学生が、受験対策や日々の学習補助のため通塾しています。また、スポーツ・絵画などの習い事を通じて、得意な部分を伸ばし自信を育みます。
-
心理療法
必要に応じて、プレイセラピーやカウンセリングなど心理職による個別的なかかわりを行っています。
-
ライフストーリーワーク
子どもの生い立ちを振り返り、子どもが希望する情報を伝えたり、なじみのある場所を訪ねたりしています。
-
野菜の栽培やお菓子作り
食育の一環として、栄養士が子どもと園庭で野菜を育てたり、お菓子や野菜を一緒に作ったりしています。
-
自立支援
子どもたち自身が卒園後の人生を思い描き、周囲の人や社会資源を適切に頼りながら生活できるように、日々の生活支援のほか、自立支援コーディネーターを中心に、具体的な情報を伝えたり、必要な機関や支援者につなげたりしています。
-
アフターケア
卒園後も子どもや家族とかかわりを続けています。成人を祝う会の実施のほか、個々の事情に応じて電話やメールでの連絡、家庭訪問などの支援を行っています。
-
家族とのかかわり
離れて暮らす家族とのつながりを大切にし、お互いが安心して過ごせる距離で交流を深めたり、面会や帰宅を通して家族が再び暮らせるように支援をしています。
-
里親との協働
里親を希望する人への情報提供や里親制度の広報活動を行っています。また、施設内での研修や実習体験などを実施しています。
-
地域との協働
地域の関係機関や支援者と協働して、施設内の一部を開放し学習支援や食事作り、遊び場の提供などを行っています。
季節行事
-
レインボー祭り
7月に地域の方をお招きするお祭りを行っています。出店やステージ出し物など子ども達が楽しめるイベントです。
-
ハロウィン
子ども達がNPOの方達と企画して、ハロウィンパーティーを毎年どんなパーティーにするか、どの衣装に変身するか恒例行事となってきています。
-
餅つき
お正月の鏡餅やのし餅の準備のため、もち米を蒸かすところから行います。子ども達も順番にお餅をつき、色々な味や豚汁なども用意して楽しんでいます。
-
新年会
それぞれの生活棟で用意するお雑煮コンテストや、新年の抱負を書いたり、ゲーム大会をして新しい年の顔合わせを職員と子ども達で行います。
-
成人を祝う会
卒園した成人の方たちをお招きして、お祝い会をしています。スライドや写真で懐かしい思い出話に華を咲かせ、在園児も希望者は参加しています。
-
卒園・進学を祝う会
進学や卒園の節目にあたる子ども達を主役に、お祝いの会を行っています。お世話になった方達や退職した職員も声をかけ子ども達の成長を見守っていただきます。
権利擁護のための活動
2000年6月の社会福祉法改正に伴い、入所児童等の苦情解決を図る仕組みを備えています。事務棟、本園各棟、各グループホームに相談ボックスを設置し、あわせて「相談の日」を年3回開催しています。
東京都が発行している『子どもの権利ノート』を全児童が確実に所持できるよう配慮し、子どもへの暴力防止プログラム「CAP」を毎年実施しています。
-
相談ボックス
子どもが生活してる各ホームに、様々な意見や要望をいつでも投函できるように相談ボックスを設置しています。第三者委員もふくめて、よりよい対応を探っています。
-
相談の日
年3回、第三者委員の方々と個別・対面で相談が出来る機会を設けています。
-
権利ノート
小学生以上の全児童に対して配布されている『子どもの権利ノート』等を通じて、各児童が自分の権利を知り、あわせて全ての人に同じ権利があることを学んでいます。
-
子どもへの暴力防止プログラムCAP
自分のもつ権利や、さまざまな暴力から自分を守る行動について学び、適切に大人に相談できるよう、毎年外部の講師を招いて実施しています。